今さら聞けない!オピニオンリーダーとは?【詳しく解説します】

月間アクティブユーザー(MAU)がFacebookをを抜き国内でかなりの勢いで伸びているInstagram(インスタグラム)。
10代〜20代の若者が写真を投稿して楽しんでいた1つアプリが、現在企業のWeb担当者にとっては重要なマーケティングツールとして活躍しています。
Instagram(インスタグラム)の利用者数も年々増加し続けているため、さらなる認知度拡大とCV獲得を目的にインスタグラムマーケティングに参入してみようと検討している企業も増えてきています。
その際に、「インフルエンサー」や「オピニオンリーダー」というワードを多く耳にするものの、どんな意味なのかが正確に分からなくて困った経験はありませんか?
どちらもインスタグラムマーケティング、インフルエンサーマーケティングをはじめとしたwebマーケティングに取り組む上では必ず知っておきたい重要ワードになりますが、「インフルエンサー」や「オピニオンリーダー」の違いを正しく理解できている担当者の方もさほど多くないように感じます。
今回の記事ではそんなマーケティングにおける「オピニオンリーダー」の意味、そして混同しがちなインフルエンサーとの違いを解説していきます。
オピニオンリーダーとは
《オピニオンリーダーの意味|1つのコミュニティにおいて強い影響力を持っている存在のこと》
「特定商品の購買行動や消費をリードする消費者層。集団の意見や行動、判断に関して、強い影響力を持っている人」のことです
オピニオンリーダーは一般的に、コミュニティーにおいて頼られている人がオピニオンリーダーの役割を果たしています。
リーダーが媒介となり、そのコミュニティーに新しい情報が浸透していくという仕組みになります。
オピニオンリーダーの例としては、有名タレントやファッションモデルといった人たちがイメージしやすいと思います。
タレントの「マツコ・デラックス」さんは、テレビ番組での影響力が強い代表的なオピニオンリーダーになります。
レギュラーである人気番組「月曜から夜更かし」や「マツコの知らない世界」などのTV番組で紹介された商品やサービスは翌日には完売、予約待ちになることが多く見られています。
特に食品業界や飲食店への強力な影響力を発揮し、「マツコの知らない世界で紹介された◯◯」というキャッチフレーズで、自社商品・サービスを紹介する企業は多く、さらに紹介された食品のまとめサイトまでもできています。
この場合、「マツコ・デラックス」は、オピニオンリーダーとしての行動をとったと言うことができます。
1点注意しておきたいのが、芸能人=オピニオンリーダーというわけではありせん。また、芸能人は影響力の強さからインフルエンサーとして取り上げられることもあります。
オピニオンリーダーは1つのコミュニティ(集団)に対して大きな影響力をもつ存在になります。
コミュニティとは、上記事例の場合はマツコデラックスのことを好きな「ファン」と言うことが出来ます。
コミュニティに所属しているユーザーからしてみれば、自分が所属しているコミュニティのオピニオンリーダー(影響力のあるリーダー)が良いと言った商品に対して強い興味を抱く傾向にあります。
そうした1つのコミュニティにおいて強い影響力を持っている存在のことを「オピニオン・リーダー」と言われています。
《オピニオン・リーダーの役割|他のユーザーの意思決定に対して大きな影響を与えること》
オピニオンリーダーの役割は上記のように、「他のユーザーの意思決定に対して大きな影響を与えること」です。
オピニオンリーダーからその直下にあるコミュニティに情報が伝達されることで意思決定に影響を与えることができ、ユーザーの行動に繋げることができます。
新商品や新作ブランドなどを発売する場合、その商品の売れ行きを担っている存在であるのが「オピニオンリーダー」です。
これまでは芸能人や著名人の間で、オピニオンリーダーが生まれる傾向にありましたが、最近ではインターネット上で一定の支持を集めているSNSサービスやブログを利用している特定のユーザーなども当てはまるようになっています。
《ネット社会におけるオピニオン・リーダー|特定の個人だけではなく、「口コミ」も1つのオピニオンリーダーに》
インターネットが普及し始める前からオピニオン・リーダーは存在した概念ではありますが、インターネットが世界中に普及しSNSを中心にリアルタイムに最新の情報が配信されるようになった今の時代では、オピニオンリーダーの定義がやや拡がってきています。
SNSやインターネット普及前であれば、芸能人の中でも特に影響力のある人物特定の限られた人や、ローカルエリア内の影響力をもっている人物や企業がオピニオン・リーダーと言われる存在でした。
しかし、現在では不特定多数のユーザーで形成されるインターネット社会では特定の個人のみではなく、「口コミ」も1つのオピニオンリーダーとして情報の発信源となっており、「口コミ」の及ぼす影響力は年々増してきています。
オピニオン・リーダーとインフルエンサーの違い

Two hipster girls with drinks on color background
ここからは「オピニオンリーダー」と「インフルエンサー」の違いについて解説していきます。
《インフルエンサーとは?》
自身が持つコミュニティに対して広く影響力を持つ存在のこと
カリスマ性や独自の世界観を持ち合わせており多くのフォロワー(ファン)を獲得しており、配信する情報によって他ユーザーの購買行動を促進することから「インフルエンサー」と呼ばれています。
インスタグラムにおいての「インフルエンサー」は、投稿する内容や自身のライフスタイル、独自の世界観によってフォロワーやファンを獲得ており独自のコミュニティを持っているユーザーを指し、フォロワーが多いことから情報拡散力に優れており商品のPR役として起用されることも増えてきています。
一時期大きく取り上げられていた「Youtuber」も同じ様に「インフルエンサー」と呼ばれるユーザーの1人ということが言えます。
インフルエンサーの種類などは『インフルエンサーとは?3パターンに分けて徹底解説』の記事で詳しく解説しておりますので、ご一緒に参考にしてみてください。
【関連記事】インフルエンサーとは?3パターンに分けて徹底解説
《コミュニティに対して影響力のある「ユーザー」がインフルエンサー、「サイトや口コミ」を含む全てのものがオピニオン・リーダーになりうる》
「オピニオン・リーダー」と「インフルエンサー」は意味合いに関して非常に似ているものであり、概念も似ているためインフルエンサー=オピニオンリーダーであると考えている方もいらっしゃるかも多いかもしれません。
実際に発表されている論文などでも、影響規模の大小に応じて「インフルエンサー」とするのか、「オピニオン・リーダー」とするのか定義が分かれていたりと、一般人か著名人か芸能人かによっても定義が分かれていたり曖昧になるため、現在は同じシーンで利用されているケースがほとんどです。
「インフルエンサー」も「オピニオン・リーダー」も、どちらも自身が持っているコミュニティ(集団)に対して大きな影響力を持っている存在のことを示しています。
このような集団内で影響力のあるユーザーを探し、そのユーザーを起点として該当するコミュニティ(集団)に対して商品をPRする方法をインフルエンサーマーケティングと呼びます。
つまり、オピニオン・リーダーとインフルエンサーの二つの意味合いがとても近い部分があります。
ただ決定的な違いとして1点挙げられるところは、上記でも少し触れましたが人物ではなく「口コミ」もオピニオン・リーダーであるということです。
コミュニティに対して影響力のある「存在(ユーザー)」がインフルエンサーであれば、コミュニティに対して影響力のある「サイトや口コミ」を含むもの全のものが対象になりオピニオン・リーダーと言うことができます。
例として挙げるのであれば、「@コスメ」や「食べログ」など口コミを中心としてコンテンツが成り立っているサイトはオピニオンリーダーと言えます。
食べログであれば、お店を探しているユーザーに非常に強い影響力を持ちますので、オピニオン・リーダーであると言えます。
イノベーター理論を知るとインフルエンサーやオピニオンリーダーの起用がなぜ効果的なのか分かる
マーケティング担当者なら知見の1つとして知っておきたいマーケティング理論があります。
それが、「イノベーター理論」になります。
この記事で解説したインフルエンサーやオピニオン・リーダーは、イノベーター理論が基本になっています。
イノベーター理論とは、エベレット・M・ロジャーズ氏が提唱した理論で、消費者はその理論内で5つのグループに分類されています。
- イノベーター(Innovators:革新者)
- アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)
- アーリーマジョリティ(Earrly Majyority:前期追随者)
- レイトマジョリティ(Late Majyority:後期追随者)
- ラガード(Laggards:遅滞者)
このイノベーター理論では、新商品やサービス内容は2のアーリーアダプターまで浸透すれば急激に市場に普及していく、という見方がされています。
今回のテーマであるインフルエンサーやオピニオン・リーダーは2のアーリーアダプターにあたり、新商品の情報や新しいブランド情報をいち早くキャッチして3のアーリーマジョリティに広める存在になります。
オピニオンリーダーの次に商品を購入するユーザー層が3のアーリーマジョリティ(Earrly Majyority:前期追随者)、商品の購入が遅いユーザー層が4のレイトマジョリティ(Late Majyority:後期追随者)にあたり、更に購入時期が遅いユーザーが5のラガード(Laggards:遅滞者)になります。
イノベーター理論では、2のアーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)の存在が最も重要な存在であるとしています。
それは、2のアーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)グループに商品が浸透しなければ次の3のグループ、アーリーマジョリティ(Earrly Majyority:前期追随者)に商品が浸透していかずそこで止まってしまうからです。
つまり、情報をキャッチ・商品を購入して口コミなどの情報を発信するユーザー(インフルエンサー・オピニオンリーダー)がいることで商品の購買行動が幅広く行われるようになっていくという理論にのっとって、インフルエンサーやオピニオンリーダーを起用していく動きが多く見られるようになっていると言うことができます。
イノベーター理論をしっかり踏まえた上で『インフルエンサーへの依頼方法と料金相場はどのくらい?【魅力的なPR成功事例】』の記事でインフルエンサーの起用方法の事例なども詳しく記載していますのでご一緒に参考にしてみてください。
【関連記事】インフルエンサーへの依頼方法と料金相場はどのくらい?【魅力的なPR成功事例】
まとめ
今回の記事では「オピニオンリーダー」と「インフルエンサー」の違いを説明するとともに、なぜマーケティング施策においてインフルエンサーやオピニオンリーダーを起用するとより大きな効果が期待できるのかを、イノベーター理論をもとに解説してきました。
現在SNS(Instagram、Twitter、YouTubeなど)のブームにより、一般人でも自ら情報発信することが簡単になったため、オピニオンリーダーは多様化してきています。
企業担当者の方は、オピニオンリーダーを起用するだけでなく自らがオピニオンリーダーになることも可能になります。
自社商品PRやイベントやキャンペーンにおいてオピニオンリーダーを活用してみてはいかがでしょうか?
本メディア「魅力Japan」を運営するLIVER株式会社でははインフルエンサーマーケティングを行うために企業のマーケティング活動にご協力させていただいております。
人気インスタグラマーやユーチューバーを起用したキャンペーン拡散やブランディングなどお力添えすることができますので、インフルエンサーマーケティングに興味がある、あるいは実施をご検討の際にはお気軽にご相談ください。