インフルエンサーのライブコマースの課題と成功法則

動画の生中継を通してリアルタイムでコミュニケーションをとることができるライブ配信。
そのライブ配信を活用して、テレビショッピングのように実際の商品購買へとつなげる「ライブコマース」が現在では注目されてきています。
その「ライブコマース」にSNSで多くの人気を集めるインフルエンサーを起用することで、ライブ配信を通してたくさんのターゲットに自社の商品情報やサービス内容を届け購買を促進させる動きも活発になってきていますが、上手く購買につながっていくケースもあれば期待する購買につながらないケースがある状況です。
今回の記事では、どのようにすればインフルエンサーを起用した「ライブコマース」を上手く成功させることができるのか、「ライブコマース」を実施する際のポイント解説していきます。
もくじ
- 1 インフルエンサーとは?
- 2 ライブコマースとは?
- 3 ライブコマースのメリット
- 4 インフルエンサーによるライブコマースの課題
- 5 インフルエンサーによるライブコマース成功法則
- 5.1 【1. フォロワーの属性と購買意欲をリサーチする】
- 5.2 【2. SNSや各種メディアでライブ配信の告知を何度も行う】
- 5.3 【3. ライブ配信や音声ラジオ配信に慣れているインフルエンサーに依頼する】
- 5.4 【4. 台本を作り込みリハーサルも行っておく】
- 5.5 【5. 商品の使用感を見せ、ユーザーから来た質問にはできる限りその場で応える】
- 5.6 【6. ターゲット層が最もアクティブな時間を狙って配信する】
- 5.7 【7. 配信中に2回は商品の特徴を紹介する】
- 5.8 【8. 商品についての実際のエピソードも話す】
- 5.9 【9. 購入ユーザーのSNS投稿をインフルエンサーが自身のアカウントで紹介する】
- 5.10 【10. 数量限定や受注生産にして在庫管理をする】
- 6 ライブコマースはインフルエンサーの商品に対する熱量が何よりも重要
- 7 「編集した商品紹介動画」ではなく「ライブ配信」とする必要性があるのか
- 8 インフルエンサーによるライブコマースまとめ
インフルエンサーとは?

主にSNS(Instagram、Twitter、Facebook、YouTubeなど)上で多くのフォロワーやファンを抱えておりSNSの利用ユーザーに対して大きな影響力を持っている人の総称です。
インフルエンサーは、たとえばコスメ、ファッション、グルメなど自身の得意としている情報を発信しており、たくさんののファンから人気・信頼を集めています。
そうしたインフルエンサーに実際に企業の製品やサービス内容を体験してもらい、実際に体験した感想をSNS上に自身のアカウントから投稿してもらうことで口コミ効果による情報拡散をすることができる「インフルエンサーマーケティング」が近年では大きく注目されています。
インフルエンサーマーケティングはこれまでのマスマーケティング(テレビCMや新聞チラシ)と比べて
- インフルエンサーの抱えているファンに商品を訴求するためターゲティングがしやすい
- SNSを通して口コミと拡散が期待することができる
- 一般的な広告よりも広告臭が少なく受け入れられやすい
- SNS(インターネット)上でPR投稿行われるためデータが取得でき効果分析がしやすい
などの特長があります。
インフルエンサーマーケティングの詳しい内容は『【インフルエンサーマーケティングとは?】初心者でも5分で理解できるよう解説します』の記事にて解説していますのでご一緒に参考にしてみて下さい。
【関連記事】【インフルエンサーマーケティングとは?】初心者でも5分で理解できるよう解説します
ライブコマースとは?
主にインターネットのライブ動画配信サービス利用してEコマース(ネットショッピング)による購買を促す仕組みのことです。
ライブ配信(インスタライブ、LINEライブ、17LIVEなど)を利用してLIVE視聴者とリアルタイムと画面を通じてコミュニケーションや商品のレビューができるため、視聴ユーザー(消費者)の購買意欲を最大限に高めることが可能になります。
ライブコマースのメリット
ライブコマースには以下のようなメリットがあります。それぞれのメリットについて説明していきます。
【売り手と買い手の双方向コミュニケーションをとれるので共感を生みやすい】
商品についての疑問をライブ配信者リアルタイムで質問し、その場で回答をもらえる点がライブコマースの大きな強みになります。
Z世代やミレニアル世代をはじめとした若い世代ではSNSなどの双方向のコミュニケーションを好まれる傾向があります。すぐに欲しい回答をリアルタイムで得られるライブ配信はとても便利なものとして認識されています。
画像引用元|ライブコマースの認知率は3割/購入に至る割合が高いのは男性/売れ筋1位は「服」【マクロミル調査】|MarkeZine
まるで、お店で店員と話しながらショッピングするような感覚にあわせて自分の疑問がその場で解決されることで配信者と消費者(ユーザー)とのコミュニケーションを感じることができ、共感が生まれやすくなることも大きなメリットになります。
【今後、ライブ動画の配信・視聴が可処分時間の有効な使い道の一つとなる可能性がある】
消費者(ユーザー)の「可処分時間」をいかに自社のために使ってもらうかは今後のマーケティング活動においての重要な課題になります。
さらに近年では、可処分時間の中でも動画メディアやLIVE配信サービスを楽しむ消費者の割合が今大きくなってきています。
画像引用元|ライブ配信サービス(投げ銭等)の動向整理|消費者庁
LIVE配信サービスに関しては、Z世代やミレニアル世代といったデジタルネイティブ層、特に10代~20代の若い世代の間で急激に浸透してきてSNS同様身近なサービスとなってきていることが分かります。
ライブ配信が浸透してきている世代は、今後消費の中心となる世代であるため、ライブ配信をはじめとした動画コンテンツを上手く取り込んだマーケティングの成功が自社の事業売り上げに大きく貢献してくれるといえると思います。
【購入までの導線がスムーズ】
ライブコマースの動画配信を行う際、ほとんどの場合で動画配信プラットフォーム(LINEライブ、インスタライブ、17LIVE)が活用されています。
SNS、ウェブサイト、アプリなどを利用してライブ中継を行うため商品購入ページへの導線をつくりやすく、Googleなどの検索エンジンなどを経由する手間がかからないのでユーザーの購買意欲・熱量が下がらないうちに商品購入へ誘導することができます。
【商品の使用感やサイズ感を忠実に伝えることができる】
ネットショッピングで購入する際のネックになる部分の一つとして、たとえばファッションのように実物の大きさや素材の質感、色味などがわからず購入を躊躇してしまい購入に至らない場合が挙げられます。
動画配信による商品の訴求であれば、サイズ感や実際に使用した時の感じをわかりやすく、細かく伝えることが可能になります。
【限定配信のため特別感が生まれる】
ライブ配信は基本的にはその場限りのものになります。
たとえば「自身のライブ配信を見てくれたユーザーだけの限定品」のような形で商品を提供していくことでライブ配信の特別感を演出することができます。
また、ライブ配信をみにきてくれた人はライブ配信のために時間をつくり配信に参加しているため、興味・関心や視聴自体へのモチベーションも高い人が多いため、より購買につながりやすくなるメリットもあります。
インフルエンサーによるライブコマースの課題
ユーチューバーやインスタグラマーなどのインフルエンサーとライブ配信は親和性が高いため、インフルエンサーにPRを依頼して自社商品をライブ配信を通じて紹介してもらうマーケティング事例も増えてきています。
しかしながら、実際のところインフルエンサーを起用しての「ライブコマース」はまだ課題が多い状況です。
ここからは、「インフルエンサー」による「ライブコマース」の課題について解説していきたいと思います。
《フォロワーが多いからといってPRしている商品が売れるわけではない》
インフルエンサーは主にSNSで数万人~数十万人のフォロワー(ファン)を抱え自身のコミニュティーを形成していますが、フォロワーの内訳は
- インフルエンサー自体が好き
- インフルエンサーのコンテンツが面白い
- インフルエンサーの発信している情報が欲しい
- インフルエンサーが投稿する写真や動画の世界観が好き
- インフルエンサーの使っている物を知りたい/欲しい
などが想定することができるますが、すべてのフォロワー(ファン)が「インフルエンサーの使っている商品を買いたい」と思っているわけではないのです。
PRを依頼する際にフォロワー数の多さのみを指標にしてインフルエンサーにライブコマースを依頼してしまうと、期待している結果が得られないや効果がない可能性が大きくなるため注意が必要になります。
《動画を編集できないため伝える力や伝達力が問われる》
では動画共有SNSプラットフォームであるYouTubeをメインとして活動している「ユーチューバー」であればライブコマースに適しているかというと、必ずしも適しているとは限りません。
なぜかと言うと、YouTubeの場合は、見る人が面白いように、退屈しないように不要な部分をカットしたり、動画を引き立てるエフェクトを入れたり、わかりやすくテロップを入れたりすることで、動画を見ているユーザーを最大限に楽しませているからです。
つまりどう言うことかと言うと、「編集」が動画を面白くしている大きな要素であるため、ぶっつけ本番であるライブ配信では商品の魅力を適切に伝える力をもちつつ、トーク力を備えているインフルエンサーに依頼しないと購買へまでつなげることも出来ない結果に終わってしまいます。
《熱量を持って商品を紹介していないとユーザーに見透かされる》
インフルエンサーによるライブコマースに限った話ではありませんが、紹介している商品に対して心から好きで大きな熱量を持っていない場合では、動画配信を見ているユーザーに見透かされて視聴を途中終了されてしまう可能性も十分にあります。
普段からインフルエンサーのことをよく知っているフォロワー(ファン)だからこそ、普段と違う投稿に対して違和感を感じてしまい、魅力を感じなければすぐに離脱してしまいます。
「仕事の依頼が来たから紹介している」のではなく「本当に商品だからみんなに紹介したいと思って!」という気持ちでライブコマースを行わないと、ライブ配信の離脱はされなくても、購買にまで至るユーザーは少なくなってしまい、結果的に効果は低くなるでしょう。
《「魅せる」ことが得意でも「売る」ことが得意なわけではない》
Instagramで活躍している「インスタグラマー」はインスタグラムのコンテンツを通して魅力的な投稿や世界観を作ることに長けていますが、商品を売ることも得意なのかと言われるとそうではない場合が多いです。
たとえば、セールス営業とデザインの両方が得意な人を探すのが難しいように、商品を魅力的に魅せつつ相手の心を刺激して購入意欲を促すことが得意としているインスタグラマー人はほんの一握りであるでしょう。
インフルエンサーによるライブコマース成功法則
上記でインフルエンサーによるライブコマースの課題を紹介してきましたが、どのようにすればその課題を解決しすることができ、「ライブコマース」をより効果的なものにすることができるのでしょうか。
以下では、弊社「魅力Japan」がインフルエンサーマーケティングを行ってきた知識を元に、ライブコマースの効果を高めていくための10個のポイントを紹介していきます。
【1. フォロワーの属性と購買意欲をリサーチする】
ライブコマースを依頼するのに最適なインフルエンサーを選定するため、インフルエンサーの抱えているフォロワー属性をリサーチすることが重要になります。
まず自社商材とやブランドのイメージと親和性の高いインフルエンサーを何人かピックアップして、普段の投稿について調べてみましょう。
「いいね!」数やコメント数、閲覧数もどれも大事になりますが、特に注目したいポイントがインフルエンサーのSNS投稿に寄せられているコメントを分析してユーザーの購買意欲の高さや熱量をあらかじめ確認しておくことが重要になります。
たとえば、インフルエンサーの使っている美容グッズや洋服を見て「どこのブランドですか?」「私も欲しい!」「どこに売ってますか?」と言うような商品に対しての購買意欲の高いコメントが多いようなら、インフルエンサーの使っている商品たブランドに対して興味のあるユーザーが多いと考えられるのでライブコマースとも相性がよいと判断することができます。
それとは反対に、「笑顔が素敵です」「今日も可愛いですね」「面白いです」といったインフルエンサー自体へ向けられたコメントが中心にされている場合は、商品というようりもインフルエンサー自体に興味があるユーザーが多いと考えることができるので、ライブコマースを依頼しても目的である購入まで至るユーザーが少ない可能性があります。
また、コメントのみではなくDM(ダイレクトメッセージ)などを通してインフルエンサーに質問しているユーザーもいるため、実際のユーザー属性をインフルエンサーに聞いてみるといいと思います。
【2. SNSや各種メディアでライブ配信の告知を何度も行う】
ライブコマースを成功させるための重要なポイントに「ライブ配信の告知」が挙げられます。
インフルエンサーが素晴らしいPRをしてくれたり、どんなに素晴らしい商品を紹介しても見てくれる人がいなければ購買にはつなげることはできません。
インフルエンサーがメインで活用しているSNS(ソーシャルメディア)はもちろん、プレスリリースや広告を打つなどして話題性を生み出すことで、インフルエンサーのフォロワー以外のユーザーに対しても集客できるようにしておきましょう。
例え、その回のライブ配信で購入してくれなかったユーザーがいたとしても、ブランド認知拡大には大きく貢献してくれています。
ただし、見込まれる売り上げと広告費用のつり合いなどを計算した上で最大限の告知を進めていきましょう。
【3. ライブ配信や音声ラジオ配信に慣れているインフルエンサーに依頼する】
ライブコマースを依頼するインフルエンサーは普段からライブ配信活動も行っている人を選ぶのが理想的になります。
これはライブ配信に慣れており、何よりユーザーとのリアルタイムコミュニケーションに慣れているためです。
また、インフルエンサー自体がリアルタイムでのコミュニケーションとることを好んでいる場合が多いこともあります。
SNS(インスタライブ、LINEライブ)やライブ配信プラットフォーム(17LIVE)を通して活躍している人気インフルエンサーはライブコマースを依頼する有力な候補になりますので考慮しておきましょう。
【4. 台本を作り込みリハーサルも行っておく】
ライブコマースはリアルタイム配信であるため修正ややり直しすることができません。
インフルエンサーへライブコマースを依頼した際は、自社の商品のどのような特徴や魅力を伝えてほしいのか、NGワードがあるのであればどあらかじめすり合せして台本を作成しておくことがおすすめです。台本を作成した上でしっかりとしたリハーサルも行っておきましょう。
台本を作成しておくことで話の組み立てを確認でますし、視聴ユーザーに対してより効果的に訴求できるようになるとともに、インフルエンサーが商品のアピールポイントや魅力といった必ずの伝達事項を伝えそびれを防ぐことができます。
ただし、ライブコマースを依頼する企業が一言一句までインフルエンサーの言葉を指定することはやめておきましょう。インフルエンサーが普段と違う表現や言葉使いをすると、すぐフォロワーが違和感を感じてしまうからです。
最低限必要な情報のみを指定し、あとはインフルエンサーにライブ配信で自由に表現してもらいましょう。多くの場合は、このやり方の方がインフルエンサー本来の力や魅力を発揮することができます。
【5. 商品の使用感を見せ、ユーザーから来た質問にはできる限りその場で応える】
ライブ配信の最も大きなメリットは視聴しているユーザーとその場でリアルタイムでコミュニケーションできることです。
インフルエンサーが商品の使用感をユーザーに伝えたい時にはユーザーはいろいろな疑問を持ちます。
たとえば女性用ワンピースが商材の場合、
- 生地の厚さはどんな感じか
- 記事の透け感は?
- サイズと色の種類はどれくらいあるか
- 風になびくとどんな感じか
- 来た時のシルエットは
など、商品について自分が気になる点をライブ中にコメント欄を利用してたくさん質問してくれます。
ユーザーの疑問についてその場で一つ一つ解消していくことで、商品理解度を高めることができる為、商品の購入に繫げることができる可能性も高まってきます。
【6. ターゲット層が最もアクティブな時間を狙って配信する】
ライブ配信は生放送であるため、配信時間帯は非常に重要なポイントになります。
自社ターゲット層が最もアクティブな時間帯の統計データも参考にすることができますが、基本的にはインフルエンサーのフォロワーが最もアクティブな時間帯や曜日を狙って配信する形がセオリーとなります。
効果的な配信時間帯をインフルエンサーからヒアリングし、何らかの特別な事情(年越しライブ配信など)が無い限りは視聴ユーザー数が最も多くなる時間帯と曜日を狙うとより効率的になります。
【7. 配信中に2回は商品の特徴を紹介する】
ライブ配信はすべての参加者がはじめから最後まで参加しているわけではありません。
ライブ配信の途中から参加してくるユーザーもたくさんいるので、ライブの前半で商品について特徴や魅力を説明し、後半ではあらためて特徴や魅力をまとめて要約し紹介していくなど、ライブ配信中に2回は商品について紹介しておく時間は作っておきましょう。
ライブ配信の視聴ユーザーは「インフルエンサーとのコミュニケーション」を大きな目的の一つとしてインフルエンサーのライブ配信に参加しています。商品やブランド紹介ばかりで宣伝色が強くなりすぎると視聴者はライブの途中でも離脱する可能性がありますので注意が必要になります。
【8. 商品についての実際のエピソードも話す】
インフルエンサーのライブ配信を視聴しているユーザーはインフルエンサーがもつっている商品への「想い」も見ています。
SNSでは非常に重要なポイントになるのが「共感」を得ることになるため、インフルエンサーがその商品を通して不便さや不満を解決できたエピソードやその商品を使って良かった体験などを伝えることで視聴してくれているユーザーの「共感」を得られることが出来ます。
【9. 購入ユーザーのSNS投稿をインフルエンサーが自身のアカウントで紹介する】
インフルエンサーによるライブコマースを通して商品を購入してくれたユーザーは、インフルエンサーを通じて商品を購入できたことをSNSで投稿して報告するケースがたくさんあります。
商品を購入してくれたユーザーをインフルエンサーがピックアップし自身のInstagramストーリーズで紹介していくことで、さらにユーザーとのコミュニケーションを促すことが可能になります。
ライブ配信で気に入った商品を購入した上にインフルエンサーと特別なコミュニケーションを図れることはファンにとって魅力的なことになるので、次回への話題作りや認知度拡大につなげることができます。
【10. 数量限定や受注生産にして在庫管理をする】
ライブコマースでは限定性を演出しやすいため「受注生産方式」や「数量限定販売方式」との相性がよいと言うことが出来ます。
また、在庫管理もしやすいと言う点でメリットがあるので、採用することも一つのアイデアとして検討することができます。
たとえば、インフルエンサー監修のもとで作成した商品を数量限定で販売することでプレミア感が付加されてユーザーの購買意欲を刺激したり購入に対して前向きな姿勢に変えることができるでしょう。
過去には女性用ファッションブランドである「E hyphen world gallery CIRCUS(イーハイフンワールドギャラリー サーカス)」では、人気インフルエンサーであるゆうこす(@yukos0520)さんとコラボしたファッションアイテムを開発しました。
商品画像がSNSでアップされてから24時間以内の「いいね!」の数に比例した数量を店頭とECサイトで販売するという試みを行ったことで話題となりました。
ライブコマースはインフルエンサーの商品に対する熱量が何よりも重要
上記で10の成功ポイントを紹介してきましたが、「ライブコマース」で何より大切になるのが、商品に対するインフルエンサーの熱量の大きさです。
インフルエンサーがその商品を良いものだと感じ、心から自身のフォロワーにオススメしたい、同じものを是非使ってほしいと感じてもらえることができれば、その気持ちはフォロワーへ伝わります。
反対に、言い方は悪くなりますが、お仕事だから紹介しているからといって自分があまり熱意を持って紹介することができない商品を扱っていくのであれば、その仕事だからとりあえずやっている感じがフォロワーへ伝わってしまいます。
ライブ配信だからこそ、インフルエンサーの抱いている感情はフォロワーも敏感に感じ取れていまいます。
インフルエンサーを起用する時の理想は自社製品やサービス内容をすでに愛用してくれているインフルエンサーを見つけることになりますが、商品によってはなかなかその様なインフルエンサーが見つからない場合もあります。
そのような場合は、お願いする候補となっているインフルエンサーへ依頼をする前に実際に自社商品やサービスを体験してもらい、商品について深く理解してもらうことが大事なポイントになります。実際に使用し本当に素晴らしい商品だと感じてもらえれば実際に商品のファンにもなってくれるでしょう。
また、商品やサービス内容が至らない点がたくさんあり紹介することが難しい場合、インフルエンサーから商品PRをお断りをされることもあります。万が一お断りされた場合には何を改善すれば良いのか率直な意見で詳しくフィードバックをもらい、真摯に受け止め、商品をさらに改善していくことも大切になります。
お断りされ商品のブラッシュアップの結果その分野のトレンドを知り尽くしていて影響力のあるインフルエンサーに気に入ってもらうことができれば、自動的にライブコマースの成功にも繫げることが出来ます。
またインフルエンサーを選ぶ時の注意点や選び方に関しては『インフルエンサーへの依頼方法と料金相場はどのくらい?【魅力的なPR成功事例】』の記事で詳しく解説していますのでご一緒に参考にしてみて下さい。
【関連記事】インフルエンサーへの依頼方法と料金相場はどのくらい?【魅力的なPR成功事例】
「編集した商品紹介動画」ではなく「ライブ配信」とする必要性があるのか
「ライブコマース」は動画でのライブ配信を利用して商品を購入してもらうビジネスになりますが、期待するような結果を出すためにはたくさんの課題があります。
そうなると、わざわざライブ配信ではなくともYouTubeなどで上手く編集した動画で商品を紹介した方がいいのでは?という話になってしまいますが、ライブ配信によることでユーザーの購買意欲直接的にを刺激することができるメリットはとても大きいものであり、活用しないのは一つの機会損失と考えられています。
そこで、ここからは「ライブ配信」と「編集した商品紹介動画」の2つを通して効果を高めるライブコマースのアイデアを紹介していきます。
《そもそも「編集した商品紹介動画」と「ライブ配信動画」はPRで動画を使う目的が違う》
「ライブ配信動画」と「商品を紹介するために編集した動画」は以下のように主な目的と特徴が異なってきます。
- 「ライブ配信動画」の主な目的と特徴
主な目的| 商品の販促
主な特徴| 視聴者と相互コミュニケーションを図ることができる - 「商品を紹介するために編集した動画」の主な目的と特徴
主な目的| 商品の認知・ブランディング
主な特徴| 内容がわかりやすくストック型コンテンツのため長期的な集客効果が見込める
「ライブ配信でのPR」は商品の「販促」をメインとして配信し、「商品を紹介するために編集した動画」では、商品の「認知・ブランディング」をメインとして配信します。
双方でそもそもの目的が異なっている為、どちらか一方を実施するというよりも「ライブ配信動画」と「商品紹介動画」の2つの動画配信を利用して認知度拡大から購買までの流れををつなげる方法が最大限効果を高めるマーケティングの一つの形であると言うことができます。
《インフルエンサー同士のコラボにより大きな相乗効果が生まれる》
YouTubeで活躍しており人気ユーチューバー1名に「自社商品のPR動画制作」と「ライブ配信」の2つをしてもらうことも可能ですが、「ライブ配信」を得意としているユーチューバーを探し出すことはそんなに簡単なことではありません。
反対にライブ配信に特化している「ライバー(Liver)」と呼ばれているインフルエンサーに自社のPRを依頼して「ライブコマース」を実施してもらっても、より魅力的で興味の湧くような商品PR動画を作れるライバー(Liver)を探しだすことも簡単なことではありません。
そこで、動画編集のプロである「ユーチューバー(YouTuber)」とリアルタイムコミュニケーションに優れ動画配信のプロである「ライバー(Liver)」の2名によるコラボレーションにより、お互いの長所を最大限に発揮することができ、尚且つ、自社商品を魅力的にPRしてもらうことが可能になります。
また、「ユーチューバー(YouTuber)」と「ライバー(Liver)」では、例えジャンルが同じでもフォロワーの重複が少ない場合がほとんどのため、それぞれのフォロワーに対して幅広く商品を認知してもらうことができる相乗効果もあります。
インフルエンサー側からしても、コラボした相手のフォロワーが自分の新しいファンになってくれる可能性も十分にありますので大きなメリットとなります。
《複数のインフルエンサーに依頼するのであれば相性を見よう》
「ユーチューバー」と「ライバー」の2名に依頼する際は、自社商材との相性はもちろんですが、インフルエンサー同士の相性が良いかを確認して依頼することが大切なポイントになります。
上記で解説している通り、インフルエンサーの人柄やフォロワー属性などが上手くかみ合わなければコラボレーションしても大きな相乗効果を生むことが難しくなってしまいます。
条件に合うインフルエンサーをピックアップし、それぞれのインフルエンサーの特徴を自社で十分に把握した上でPRを依頼するようにしましょう。
インフルエンサーへの依頼方法は、『【徹底解説】インフルエンサーの探し方とキャスティングする方法』の記事にて詳しく解説していますのでご一緒に参考にしてみて下さい。
【関連記事】【徹底解説】インフルエンサーの探し方とキャスティングする方法
本メディア「魅力Japan」を運営するLIVER株式会社でははインフルエンサーマーケティングを行うために企業のマーケティング活動にご協力させていただいております。
人気インスタグラマーやユーチューバーを起用したキャンペーン拡散やブランディングなどお力添えすることができますので、インフルエンサーマーケティングに興味がある、あるいは実施をご検討の際にはお気軽にご相談ください。
インフルエンサーによるライブコマースまとめ
今回の記事で紹介てきたライブコマース10の成功ポイントをまとめておきます。
- フォロワーの属性と購買意欲をリサーチする
- SNSや各種メディアでライブ配信の告知を何度も行う
- ライブ配信や音声ラジオ配信に慣れているインフルエンサーに依頼する】
- 台本を作り込みリハーサルも行っておく
- 商品の使用感を見せ、ユーザーから来た質問にはできる限りその場で応える
- ターゲット層が最もアクティブな時間を狙って配信する
- 配信中に2回は商品の特徴を紹介する
- 商品についての実際のエピソードも話す
- 購入ユーザーのSNS投稿をインフルエンサーが自身のアカウントで紹介する
- 数量限定や受注生産にして在庫管理をする
そして何よりも、インフルエンサーに自社商品に対しての熱量を高く持ってもらうことが「ライブコマース」を成功させる大きなポイントになります。
「ライブコマース」はビジネスに大手企業が参入してくるなど、今後ライブ配信の市場が大きくなることが予想されます。
配信者と視聴者によるインタラクティブなコミュニケーションは、デジタルネイティブ世代から好まれ今後の社会では活用される機会もより一層増えていくと思われます。
今回紹介したライブコマースの成功のためのポイントがあなたのビジネスを拡大させる助けになれば幸いです。